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森:では引き続き、これからの競馬についてお伺いします。まずは今年、平成29年に取り組んでいかれる施策についてお聞かせください。森 連合会長

後藤:番組の面では、1月5日から12月28日までの開催を行い、年をまたいでもサイクリックに、ほぼ毎週競馬が行われる状況を整えました。もちろんこれは中央・地方の馬主の皆様や関係者の方々の理解があって可能となったことです。もうひとつの大きなトピックが、大阪杯のGI昇格です。春は古馬の中距離路線の頂点となる競走がなく、ドバイや香港など海外の競走に出走を求める馬がいることについて従前より議論を続けていました。そんな中、大阪杯はGIにふさわしいレースレーティングを確保しており、昇格を申請したというわけです。また今年は、騎手の養成・育成にもさらに取り組んでいきます。昨年3月から見習騎手の負担重量の減量期間を延ばしましたが、今年は地方競馬と連携して「ヤングジョッキーズシリーズ」(4月から全国の地方競馬で「トライアルラウンド」を実施し、年末の中山・大井で中央・地方各7名による「ファイナルラウンド」を実施)を設けました。さらに見習騎手の負担重量の減量についても、中央・地方相互に適用していきます。

森:ますます今年の競馬が楽しみになってきました。なんといっても、12月28日の開催は売上げにとって効果が大きいと思われます。その売上げについてですが、減少には歯止めがかかり、平成24年以降は増加しています。ここまでの施策の効果や、今後の見通しはいかがですか。

後藤:売上げの増加にはさまざまな要因が考えられますが、ひとつは中央と地方との連携が強化されたことも大きかったと考えています。地方の側は、お客様がインターネット投票を使って競馬に参加する機会が大幅に増えましたし、逆に中央側から見ると、地方が持つ現金発売施設を使っての場外発売が行えました。それぞれが弱いところを補えた形です。また、利便性の高い「即PAT」について、昨年はゆうちょ銀行が使えるようになったように、お客様の利便性を高めてきたことも背景にはあると思います。

森:いろいろな銀行が使えると、ファンの利便性は高まります。これはどんどん広げていただきたいと思います。競馬場で、現金をICカードに読み込ませてキャッシュレスで勝馬投票券を買えるシステムがありますが、あれもいいですね。

後藤:i-Seat (アイシート)ですね。少しずつ使える施設を増やしているところです。

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