2016/11/17
里見 治オーナー Interview
「GIを勝つというのはすごいことなんだと実感しました。」
インタビュー3回目は、先日(2016年10月23日)行われた菊花賞をサトノダイヤモンドで制し見事GI初勝利を挙げられた里見治オーナーをお迎えして、馬主生活について、これまでの経験や所有馬への想い、これからの目標など語っていただきました。
―菊花賞のサトノダイヤモンドで、ついに初めてのGI勝ちを飾られました。おめでとうございます。
里見 治オーナー(以下、里見とする):ありがとうございます。正直、ある程度いけるんだろうとは思っていたのですが、実際にレースになってみると、結果が出るまでは心配な気持ちにもなりましたね。特に日本ダービーでああいう悔しい負け方をしていたので、勝ったときは本当に嬉しかったです。
―レースのどのあたりで勝利を確信されましたか?
里見:4コーナーを回るところで、ちょうどサトノダイヤモンドの後ろをマークしていたディーマジェスティを見ていたんです。相手はムチが入っているけれど、サトノダイヤモンドは持ったままで、あのときに「これなら勝てるかな」と思いました。ゴールした瞬間の喜びは、やはり他のレースとはまったく違いましたね。
―やはり感極まるものがありましたか。
里見:ありました。一番感極まったのは、馬が検量室前に戻ってきて下馬する際に、ルメール騎手が泣いているのを見たときです。ああ、彼も本当に嬉しいんだなと思って、こっちもぐっときました。新馬戦からずっと乗ってくれていましたしね。
―初めてのGI勝ちということで、反響もすごかったのでは?
里見:すごかったです。取材もたくさんしていただきましたし。驚いたのは、胡蝶蘭などのお祝いの花をたくさんいただいたことです。いろいろな方から自宅にも会社にも、全部あわせれば80鉢くらいは届いたんじゃないかな。電話やメールもひっきりなしで、競馬にまったく興味がないと思っていた方からも祝電をいただいたりして、あらためてGIを勝つというのはすごいことなんだと実感しました。
―馬主になられて26年目での初GI勝ちでした。そもそも馬主になられたきっかけは?
里見:自分が午(ウマ)年ということもありまして、馬はもともと嫌いではなかったんです。それで、当時の会社にやはり馬が大好きな役員がいまして、私に馬を1頭持ってくれというんですよ。取引先に馬主の方が多くて、持ってくれるとビジネスの話もしやすいんです、って(笑)。それで、じゃあ持ってみようかなとなったわけです。