競走馬の種付け・誕生から引退までのライフサイクル(競走馬視点)をイラストでご紹介します。
イラスト:おがわじゅり
※当コーナーのイラストはイメージです。馬名、勝負服等は架空のものです。
種付けシーズンは春。人気の種牡馬は年に200頭以上の牝馬と交配します。仔馬は生まれて1時間もすれば自分で立ち上がります。
放牧地を走り回って体力をつけた仔馬。1歳の秋から競走馬としての訓練が始まります。まずは人を乗せることに慣れるところから。
デビュー前の馬は「セリ市」と呼ばれるセールで売買されたり、セールを通さず牧場から直接購入(庭先取引)されたりします。
馬名登録のルールはカタカナで2~9文字と決まっています。同時にアルファベット(英語)表記の登録も必要で、こちらは空白を含み18文字以内と決まっています。
中央競馬の競走馬は美浦(茨城県)か栗東(滋賀県)のどちらかのトレーニング・センター内の厩舎に所属します(入厩)。トレーニング・センターではレースに向け調教に励みます。
初めて出走する馬同士の「新馬戦」は、2歳の6月頃から始まります。パドックも観衆の前での返し馬も、みんな初めての体験です。
見事レースで1着になると、馬主や騎手、調教師などの関係者と一緒に記念撮影が行われます。別名「口取り写真」とも呼ばれます。
疲れがたまったり怪我をしたりすると、トレーニング・センターを出て、外の牧場で休養します。放牧で心身の疲労を回復し、再びレースに出走する英気を養います。
一般に、放牧からトレーニング・センターに戻ってきた馬は体重が増えています。これをレースに向けて調教を積んで「絞る」のです。
勝利を重ねてクラスが上がると、より強い相手との戦いへ。重賞レース(GⅠ、GⅡ、GⅢ)はその頂点。
競走馬としての引退後は、牡馬の場合需要があれば種牡馬として、牝馬は繁殖牝馬として牧場に移動します。その他、乗馬クラブなどへ行き「第二の馬生」を送る馬たちもいます。